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【話題】自称国王、首相は馬。本の町をつくった男の新刊評伝

ウェールズのヘイ・オン・ワイを本の町にしたリチャード・ブース。新刊評伝の案内をきっかけに、城を本の拠点にした活動と1977年の「独立王国」という宣伝企画を現地の歴史からたどります。

リチャード・ブース書店の外観(2010年2月6日の資料写真)。現在の店の姿や1977年の宣言時、新刊の写真ではありません。

リチャード・ブース書店の外観(2010年2月6日の資料写真)。現在の店の姿や1977年の宣言時、新刊の写真ではありません。

リチャード・ブース書店の外観(2010年2月6日の資料写真)。現在の店の姿や1977年の宣言時、新刊の写真ではありません。 ceridwen / CC BY-SA 2.0

画像の出典・利用条件

ceridwen / CC BY-SA 2.0。本文・一覧は写真全体の比例縮小とWebP化。OGは全体縮小・白余白を追加。切抜き・加筆なし。写真の派生物は同じCC BY-SA 2.0。写真の派生画像も同じライセンスで提供。作品名:Richard Booth's bookshop - geograph.org.uk - 1762550.jpg。撮影時期・元画像は出典リンクで確認できます。

日本語要旨(編集部)リチャード・ブースの生涯から、本と町の歴史をたどる新刊評伝の紹介です。

Xの投稿は、表示されない場合も原投稿で確認できます。

Xで原投稿を読む ↗
原書房の10月21日17:23(日本時間)の告知。1977年の出来事を今日の独立宣言として伝える投稿ではありません。 出典:原書房の新刊告知 ↗

町を目立たせる方法が「自分が王になる」

本を増やすだけでなく、自分が町の「国王」になってしまう。ウェールズのヘイ・オン・ワイを本の町へ育てたリチャード・ブースには、そんな一面があった。

現地の城を運営するHay Castle Trustの歴史案内によると、ブースは米国から古書を大量に仕入れ、城を集積拠点にしながら、町で古書店を開く人たちを後押しした。一軒の店だけで完結せず、本の商いを町へ広げていった人だ。

1977年には、ヘイを「独立王国」、自分を王にすると宣言し、馬のゴールディーを首相に据えた。同団体は、このユーモアや宣伝の巧みさが全国紙にも取り上げられたと説明している。ここで紹介するのは当時の町おこしの企画で、今回新たに国家独立が成立したという話ではない。

冗談の後ろには、増え続ける本がある

本人の名を残す書店の公式史にも、1982年には増え続ける在庫をまとめる場所を探していたという記述がある。王や首相という大きな冗談の土台には、実際に積み上がる古書があった。

その生涯をたどる日本語の評伝が、『世界一のブックフェスティバルの町を築いた男――ヘイ・オン・ワイを本の町にしたリチャード・ブースの数奇な生涯』。ジェイムズ・ハニング著、岸川由美訳、原書房刊。出版社は10月21日のXで新刊を案内した。本への熱と町の歴史をたどる本として紹介している。

書名の「世界一」は題名として記したもので、本稿がフェスの規模を独自に測定した結果ではない。編集部は本書を読了しておらず、ここでは刊行案内と現地団体が公開する歴史を紹介している。個々の店への入荷時期も、出版案内の日付とは分けて考えたい。

読んでみたいという声と、書店の入荷紹介

出版社の告知を引用した北烏山Mさんの10月21日20:58の投稿は、本を読んでみたいという期待と、いつかヘイ・オン・ワイへ行きたいという思いを記している。読了後の評価ではない。

フラヌール書店の10月26日13:19の投稿でも、ほかの新刊とともに本書を入荷したと紹介していた。こちらは書店の案内で、一般読者の読後感想とは異なる。確認できた二つの投稿から、世間全体の評判へ広げることはできない。

本の町をつくるアイデアが、自称国王と馬の首相にまで飛躍する。その妙な大きさに引かれたら、まずはブースが実際に何を積み上げた人だったのかをたどってみたくなる。

出典:Hay Castle Trust、Richard Booth's Bookshop、原書房の個別告知、上記2投稿。投稿時刻は日本時間。新刊の案内は出版社の個別投稿を参照しました。

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